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車の暖房(ヒーター)が効かない。サーモスタット交換

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症状と暖房(ヒーター)の仕組み

暖房が効かない。効きが悪い(風がぬるい)。
対象車両はスズキのエブリーです。型式DA64V。
エブリーで良くある症状です。


乗ってみてすぐに気が付きました。
まず、エンジン始動後なかなか水温計のクールランプが消えませんでした。
寒い日でしたので(外気4~5°)少々温まるのに時間がかかるのかな?と思っていましたが、あまりにも長い。
しばらくして少々長めの信号待ちでやっとクールランプが消えましたが、その後走行すると一度消えたクールランプがまた点灯しました。

すぐさまサーモスタットの故障かと経験的に察知しましたが、しばらく走行してみて暖房の状態も確認してみました。
信号待ちなどのアイドリング状態では暖房は効いてます。
走行すると暖房がぬるくなります。
その繰り返しでしたので、サーモスタットの故障だと断定しました。
止まっているときはラジエターに風が当らないので水温が上昇する。
走行中はラジエターに風が当りサーモスタットの故障(開きっぱなし)により冷却水が常に循環している為、グングンと水温が下がってしまう。

車の暖房(ヒーター)の仕組み

エンジンは燃料を爆発させて動力を得ますのでかなりの高温になります。
その為にラジエター冷却水を循環させてエンジン温度を一定に保ちます。
車の暖房(ヒーター)は冷却水の熱を利用して暖かい風を作り出します。
サーモスタットは冷却水の循環を制御する弁のようなものです。

ある一定の温度になるとサーモスタットが開いて冷却水が循環するという仕組みです。
上記写真のサーモスタットは88°Cと刻印がありますので、88°Cになるとサーモスタットが開いて冷却水が循環し始めると言う事になります。
冷却水が常に循環していると寒い日などはいつまでたってもエンジンや冷却水が温まりません。

暖房を利用したい寒い日にエンジン始動後直後に暖房をつけても冷たい風しか出てこないのはエンジン・冷却水が温まっていないからです。
サーモスタットが閉じている事によって冷却水の循環を止めてエンジン・冷却水を一定の温度まで温めることができます。

サーモスタット交換

さっそく部品屋さんに部品を注文しました。

1500円(税別)です。

さっそく交換です。
まずはラジエター下部のドレンからクーラントを抜いておきます。

エブリーの運転席と助手席のシートを起こしてセンター部分のコンソールをずらすとサーモスタットが見えます。
ボルト2本で止まってますのでボルトを外せば取り外せます。

新旧サーモスタットの比較になります。
やはりサーモスタットが開きっぱなしになっていました。

新しい部品を取り付けてクーラントを入れなおします。
クーラント補充後はエア抜きを行います。
ボンネットを開けるとエア抜き手順が記載されていましたので、そちらを参考に。

まとめ

寒い日に暖房が効かないのはとても辛いです。
今回はサーモスタットの交換で直りましたので、修理代もそれほど高額にはなりませんでした。

サーモスタットの開きっぱなしはまだ良いですが、閉じっぱなしだと怖いです。
冷却水が循環せずにオーバーヒートしてしまいます。
オーバーヒートすればエンジンやその他の部品に重大な損傷がでる可能性がありますので注意が必要です。
普段よりメーター内の水温計を確認する癖をつけておけばオーバーヒートする前に水温計の上昇で事前に察知できますので、水温計に限らずメーター内の異常警告灯などは気にしておく習慣をつけると良いと思います。

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